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無のはたらき
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第十一章

車輪は中心の空胴から放射状に伸びた30本の輻(や)からなり、
中心の空胴があるからこそ車輪としての用をなす。

容器は、粘土を周囲に固めて器となり、
容器の中のくぼみがあるからこそ器としての用をなす。

家屋を造るために、扉や窓が作られるが、
家屋は内なる空間があるからこそ家としての用をなす。

それ故、「有」なるものに「益」をもたらすのは、
中心に「無」が存在するからである。



真意

「車輪」、車輪とは運命。
存在するすべてと関わりながら、回転してゆく運命の輪。

「容器」、容器とは身体。
先祖、両親の縁が積み重なって与えられた生命の器。

「家屋」とは天と大地、すなわち地球。
地球が「無」でいてくれるからこそ、我々は分け隔てなく
平等に生かされ、生存することができる。

それ故、「存在」なるものに「益」をもたらすのは、
宇宙の中心に「無」があってこそである。


*参考
人が自然界に生かされ、有益な存在となるためには、
「無」がなすことの完全性を、心から信じ、
「無」にとって、有益な存在となることである。



☆ くまた ☆
# by nersrch | 2010-01-02 00:00 | 老子道徳経

依存心からの脱却
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真意
大きなゾウに乗って往来すれば危害に遭わず安全である

しかし便利なゾウでも休憩やおいしい餌に足止めされて

目的地まで進めなくなることがある


「道」より出るものは微かで実体がつかめない

しっかりと視るには、ただ見るだけでは不十分である

よく聴き取るには、ただ聞くだけでは不十分である

明察に達し本質に迫るには、依存心を乗り越えて

自力で進まなくては、「大象」(「道」)をつかむことはできない


*参考
この章は依存心から脱却することの大切さを唱えている。
「大象」とは、易経の中の一卦、「道」、宇宙空間の現象、動物名などを指すが、この限りではない。



☆ くまた ☆
# by nersrch | 2009-07-15 23:54 | 老子道徳経

叡智の継承
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真意

宇宙のはじめに始原となる原初の母体ありき
その「元始」の存在を悟り 己の魂がそこへ戻るとき
「元始」と己が一体となり 永遠不滅となる

外面に振り回されず内面を深く見つめ
意識を「元始」と一体に保てば生命エネルギーの損失は無い

深い内観により「元始」と一体となると光体が現れる
柔軟な意識を保てば光体のパワーは増してゆく

その光体を「元始」に戻せば「囍」となり
「元始の遺産を引き継ぐ」ことになる、このことを「襲常」という


☆ くまた ☆
# by nersrch | 2009-07-07 00:36 | 老子道徳経


無為自然に

by nersrch